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内田樹・岡田斗司夫『評価と贈与の経済学』を読んだ

昨日はいろんな勉強をしていて、これといった達成感がないので、夜は内田樹・岡田斗司夫『評価と贈与の経済学』を読んだ。私はもともと岡田さんに近い考えなので、この対話は予想以上におもしろかった。ふたりの共有理論は贈与経済だね。労働力の等価交換とは正反対。まず与える。ビジネスも教育も、まず与えることから始める。そこから反対給付義務が発生して交換過程が起動する。この交換のサイクルが周りを巻き込みながら共同体のようなものを形成していく。仲好しである必要はない。交換が進行していればいい。見返りのようなものはずっと遅延して、いつか自分にも帰ってくるが、それは目的ではない。財産でも知識でも労力でも気遣いでも愛でも、なにか持ってる人が、できることをしていく。こう要約すると身もふたもないが、自発的な社会環境形成の思想だと思う。こういうのは教師はわかる。親はわかる。志あって仕事に取り組んでいる人もわかる。損得勘定ではない領域があるのだ。世知辛い即時的等価交換じゃあ、ひとは交換可能な労働力に還元されてしまう。交換可能であれば数値でランキング評価されて社会の中に自動的に配置されるだけである。それじゃマトリックスでしょ。だから贈与はマトリックスへの抵抗なんだよね。

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