インフォアーツ領域

中間知識のブリコラージュへ

花村太郎『知的トレーニングの技術』(ちくま学芸文庫)を再読する

この本、1980年の「別冊宝島」として出た本である。当時購入して、よく手に取った覚えがある。今回、文庫化されたので読み直したのだが、こういう「吹っ切れた」本がこの時期に出ていたことにおどろく。「別冊宝島」の石井(名)編集長の要望に花村さんがちゃんと応えている。でも案外正統派でもあって、教養の幅が並ではない。自分もけっこう影響されていたなあとしみじみする。要するに「自力で勉強するにはどうすればいいか」について正面から向き合った本である。ふつうのアカデミシャンは大学院あたりで知的サークル(小さな研究会から大きな研究学会まで、とくに大事なのは同窓会という名の学閥)に参加して、そこで修行していくのだが、それも大事だといいながら、結局、孤独な作業であるという厳然たる実態に即して書いてある。「蒐集的知性」なんてことも身にしみるなあ。

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